書・掛軸

掛軸は日本が誇れる伝統と文化のひとつです。 書や東洋画を裂（きれ）や紙で表装し床の間に掛ける掛軸の由来は中国の仏画にあります。飛鳥時代に日本に渡り、室町時代以降、「茶の湯」の席で使われるようになりました。 茶を愛する人達により来客者、季節、昼夜の時間を考慮して掛軸を取り替える習慣が生まれ、爆発的に流行するようになりました。 題材は花鳥風月の水墨画や書など幅広くなり、西陣など織物の技術向上とともに表具の技巧が著しく発展を遂げ、非常に質の高い作品が作られるようになりました。 近年では伝統的な使い方だけに留まらず、旅館や料亭が『和』を演出するために飾ったり、日本文化が好きな海外の方が部屋に飾って空間に彩を与えたりと形式に囚われない使い方もされております。